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今こそ医療政策の明確な舵取りが必要だ !
医政羅針盤
商品ID:16
カテゴリ:書籍
著者 : 村上正泰 ISBN 978-4-902968-60-6 四六判 224ページ 2016年10月24日発行 医薬品産業を取り巻く環境は、 改善されることもなく、 相変わらず激動の中にあり、 医療費は増大する一方だ。今こそ 医療政策の明確な舵取りが必要だ。
目次
第1章 加速する医療 提供体制改革の行方 7対1要件厳格化と入院医療改革 複雑化の一途を辿るDPC制度 実態を不透明にする改定手法への懸念 機能分化の行く手に立ち込める不透明感 病床「減反政策」報道の虚実 医療資源投入量による機能分化の是非 療養病床見直しの方向性と今後の課題 加速する公立病院改革、問われる役割・機能 データ分析が成否を分ける地域医療 地域包括ケアで問われる「地域力」 大学附属病院は「別法人化」されるのか 新専門医制度で変化する医療提供体制 「総合診療専門医」の役割に見る同床異夢 第2章 医療費の増大と医薬品産業を取り巻く状況 改めて考える医療費の「自然増」の正体 「コスト病」理論から考える医療費 医療費の伸びの鈍化は続くか? 「インセンティブ改革」は数字弄りの“遊戯” 都道府県医療費目標「悪用」の危険性 国保広域化で役割分担が「五里霧中」 「保険給付範囲の縮小」目論む2つの流れ 費用対効果評価と国民皆保険への影響 特例拡大再算定と費用対効果評価の関係 保険給付範囲縮小論に交錯する思惑 「皆保険維持」の至難な舵取りの行方 「制度化」に失敗した新薬創出加算の問題 新薬創出加算「恒久化」以前の疑問符 後発品使用促進で財務省が投げた「高い球」 医薬品産業への危機感を示す「総合戦略」 調剤報酬に「細かく踏み込む」財政審 第3章 混迷を深める「アベノミクス」と医療政策 安倍政権における設計主義的変革志向 社会連帯を損なう世代間格差是正論の陥穽 家族の支え合いへの過剰な期待が生む矛盾 新鮮味に欠ける「1億総活躍」緊急対策 高齢者の地方移住は現実的な処方箋か 消費税増税再延期で厳しさを増す次期同時改定 軽減税率騒動から考える消費税の「罠」 強まる社会保障費抑制への懸念 消費税増税が突きつける困難な選択 自民党による厚労省分割提案をめぐって
【著者紹介】村上正泰(むらかみ・まさやす)
1974年広島県生まれ。1997年東京大学経済学部卒業後、大蔵省(現在の財務省)入省。財務省国際局調査課課長補佐、内閣官房地域再生推進室参事官補佐などを経て、2004年~2006年に厚生労働省保健局総務課課長補佐として、医療制度改革に携わった。2006年に財務省を退職。2010年より山形大学大学院医学系研究科医療政策学講座教授。 主な著書に『日本の医療政策と地域医療システム』(日本医療企画)、『医療崩壊の真犯人』(PHP新書)、『TPP黒い条約』(共著、集英社新書)、『高齢者医療難民』(共著、PHP新書)など。