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混合診療の問題点を詳しく、そして、わかりやすく解説

混合診療 「市場原理」が医療を破壊する

商品ID:64
カテゴリ:書籍

著者 : 出河雅彦 ISBN 978-4-902968-42-2 四六判 272ページ 2013年3月15日発行  医療の現場と制度の変遷を約20年にわたり取材してきた科学ジャーナリスト賞受賞の新聞記者が、具体的な訴訟事例などを通じ混合診療の問題点を詳しくそしてわかりやすく解説。混合診療の全面解禁に警鐘を鳴らす。

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目次

はじめに 第1章 混合診療めぐる二つの訴訟 第2節 最高裁、「禁止原則は適法」と判断 「保険受給権を認めよ」 明文規定なき法令 保険併用認めた「高度先進医療」 患者の主張認めた東京地裁 高裁での逆転判決 厚生労働省の解釈に軍配 制度運用への注文 第2節 禁止原則を骨抜きにする判決 「保険が利かない」と費用徴収 聞き覚えのない「研究契約」 ずさんな審査 診療報酬の不正請求 「診療契約は無効」 「個人口座への振込」理由に混合診療と認めず 「医師には広範な裁量権」 患者側敗訴の影響 管理されない臨床試験 第2章 歯科差額徴収の教訓 局長通知が認めた保険外負担の徴収 徴収範囲の拡大 歯科医師が自由に料金設定 保険給付制限の見返り 歯科医師会の「脱保険路線」 「歯の110番」 「患者の無知につけ込む」悪徳歯科医師 差額徴収通知の廃止 「材料差額」方式への移行 特定療養費制度の対象に 例外的「混合診療」の容認 自由診療への依存と公的医療費の抑制 歯科医師の過剰と経営環境の悪化 第3章 小泉構造改革の功罪 第1節 法規制なき先進医療開発 規制緩和の推進 混合診療解禁のねらいは「公的医療費の抑制と先端技術の進歩」 規制改革・民間開放推進会議と厚生労働省の激突 賛否分かれた医療界 両大臣合意 患者団体の願い 迅速化された先進医療の審査 増加した保険導入件数 新たな矛盾 未承認薬・機器の保険併用を容認 国内外未承認でも薬事法の対象外に 場当たり的な対応への異論 質の低さ露呈した倫理審査委員会 先進医療制度の再見直し 「二重基準」の放置と相次ぐ研究者不祥事 第2節 「ドラッグラグ問題」に着手 未承認薬使用問題検討会議 導入遅れの原因 新薬創出加算 未承認抗がん剤の取り扱い 人道的使用の制度化求める声 第4章 高額医療技術の保険導入問題-粒子線治療を題材に- 拒否された保険導入 医療保険財政への影響 「費用対効果」の検討が必要 「金持ち優先」医療への公費投入の是非 民間保険とのタイアップ 治療装置の「適正配置」と臨床試験の課題 おわりに コラム:データでみる医療保険 国民医療費 公的医療保険制度の概要 高額療養費制度 無保険者問題 差額ベッドなどの保険外負担 韓国における混合診療


【著者プロフィール】 出河雅彦(いでがわ まさひこ)

朝日新聞編集委員。1960年生まれ。1983年、上智大学文学部新聞学科卒。産経新聞社を経て、1992年、朝日新聞社入社。社会部、くらし編集部、科学部で主に医療、介護問題を担当。2002年から現職。医療事故、薬害エイズ事件、医療制度改革、介護保険、有料老人ホーム、臨床試験などについて取材。「ルポ 医療事故」(朝日新聞出版)で「科学ジャーナリスト賞2009」受賞。